基礎知識

トレーニングを始めるにあたって、ある程度は知っておいた方が良いことがあります。
このサイトの目指すところは楽に目標を達成することにあるので、効率アップに繋がることは知っておいて欲しいのです。なるべく簡単に説明したいと思います。

筋肉がつくメカニズム


トレーニングをすることで、筋肉は一時的に損傷します。そうすると人間の体はそのトレーニング(負荷)に耐えられるように前の状態より強くなるように修復しようとします。これを「超回復」といいます。この修復に付随して「筋肉痛」がおこるといわれています。そして“ベストなタイミングによる栄養摂取”“修復完了後の次のトレーニング”を与えてあげることで「超回復」の効果はグングン上がります。

適切な回数・負荷・周期

正しいフォームで5~10回4セットを目指す!
トレーニングを始めたばかりの人はダンベルを使ったトレーニング1種目にしても「何Kgのダンベルを使えば良いのか?」「何回やれば良いのか?」と疑問を持つと思います。これは目的によって異なるのですが、“正しいフォームで5回以上出来るけれど10回以上は出来ない重さ”が自分に合った重さであると思ってもらって構いません。なので、「何回やれば良いのか?」ではなくて、限界までやった回数が15回ならば、そのダンベルは軽いので次は5Kg重いダンベルに挑戦する、といった具合に自分に合った重さを見つけることも効率アップに繋がります。

さて、例えば20Kgのダンベルを使って6回出来たとします。これを1セットとして次のセットまでの間に休憩は2分程とります。次のセットはきっと筋肉も疲労しているので、同じ回数は出来ないでしょう。次は5Kg減らす、その次はまた5Kg減らす。というのが1種目の流れになります。実際には限界の重さを1セット目にやるのはケガの恐れもあるので、ウォーミングアップとして軽めの重さを1セット目にやると良いでしょう。セット数はウォーミングアップも含めて4セットも出来れば十分です。例としてダンベルを使ったトレーニングを挙げましたが、これは全てのトレーニングにおいて言えることですので重さを選ぶ場合の目安にしてください。
この適切な負荷と回数、セット間の休憩ですが、目的別に細かく説明すると混乱する可能性があるのであえて伏せますが、慣れるまでは上記の数字で大丈夫です。

詳しく知りたい方はココをクリック

目的に応じて負荷を設定する方法として“繰り返し出来る回数によって負荷を決定する方法(RM法)”という方法があります。
「RM」を繰り返し出来た回数につけて、例えば5RMとした場合には「5回出来たけど6回出来なかった」ことを意味します。

この「RM」とセット間の休憩の組み合わせで目的別の効率の良いトレーニングを行うことが出来ます。

ここで以下の表を見てください。

目的 負荷 セット間の休憩
筋肥大 6~12RM 30~90秒
筋力・瞬発力向上 1~6RM 2~5分
筋持久力向上 20~30RM 30秒

例えば「体をデカくしたい、自分の目的は筋肥大だ!」という人が20回出来る負荷(20RM)でトレーニングを行っていたら、その負荷は筋持久力向上に向いている負荷なので、逆に引き締まった体になってしまうということです。

また「RM」の数値からその負荷が自分の最大筋力の何%ぐらいなのかを割り出すことが出来ます。

ここで以下の表を見てください。

%1RM 反復回数
100% 1回
95% 2回
93% 3回
90% 4回
87% 5回
85% 6回
80% 8回
77% 9回
75% 10回
70% 12回
67% 15回
65% 18回
60% 20回
60%以下 20回以上

1RMとは最大拳上重量です。つまり限界MAXのフルパワーでギリギリ1回出来る回数なので、このMAX値を測定するのは慣れないうちは危険です。
そこで上の表を利用して計算することで大体の1RMを知ることが出来ます。
例えば90kgで4回出来る人の1RMは90kg÷0.9=100kgで、その負荷は限界の90%だろう、ということが分かります。

次にトレーニング周期についてですが、つまり「次はいつジムに行くのか?」ということです。簡単に言うと“筋肉痛が治ったらすぐ行く”がベストです。前述の通りに筋肉痛は筋肉の修復に付随しておこるので、筋肉痛が収まったならば、修復は完了したということです。しかし都合もあると思うので、「週に2,3回行けたら良いな」ぐらいの気持ちで大丈夫です。間隔は2日は空けたいのですが、土日しか行けないということもあると思います。そんな時、気をつけないといけないのは筋肉痛が治っていないのに同じ部位のトレーニングをするとパフォーマンスが下がってしまうということです。前日のトレーニングで上半身を重点的にやったなら次の日は下半身を重点的にやるなどして同部位のトレーニングは避けた方が良いでしょう。トレーニングは筋肉を一時的に損傷させると言いましたが、修復される前にまた損傷をすると「オーバーワーク」という状態になってしまいます。逆に修復直後は「超回復」により強い筋肉になっていますので、以前より重いウェイトでトレーニング出来たり、同じ重さでも楽に感じられるはずです。これを繰り返すことで、筋肉はつきます。「超回復」後も時間が経ち過ぎると元に戻ってしまいますので、“筋肉痛が治ったらすぐ行く”が出来たらベストということを忘れないでください。

Pointまとめ

・5~10回までしか出来ない重さが適切
・休憩は2分程度でセット数は3,4回
・周期は週2,3回で筋肉痛が収まった直後がベスト
・連日のトレーニングは部位を変える